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“ただいま、おかえり”

この絵のモデルは、イタリアのローマの中心から少し北にある小さな町、Castelnuovo di Farfa （ここからストリートビューで見れますよ）。
僕のアメリカ留学時代の親友Oliverの両親が15年ほど前に住んでいたところ（２度ほど遊びに行きました）。
Romaの中心から電車で小一時間移動して、Farfaの駅からしばらく車で走って緩やかな山を登って行く。

絵に描いたような町並みに、小さなお城がある。
古い城壁が未だに残っていて、中に入ると細い路地が張り巡らされている。
人混みが嫌いなのは、イタリアに行っても同じ。
時間のゆるやかに流れるこの小さな町がすぐに大好きになった。
もちろんガイドブックに載るようなところではない。
多分、僕がこの町に初めて足を踏み入れた日本人じゃないかな。

当時は、中田英寿選手がRomaで活躍していたので、町の子供には、
Nakata! Nakata!
と、呼ばれていた。日本人っていうだけで。笑
小学校の時はサッカー大好きでしたが、中学以降はバスケにどっぷりだったので、全然うまくないけど、
子どもたちにそそのかされて、毎日サッカーをやりました。下手だから叱られてばっかりだったけど。。
最後は、キーパーやらされたなぁ笑
どこを歩いていても、絵になる景色だったので、昼過ぎにはいつもスケッチをしなが散歩した。
子どもたちは、興味津々で、行く先々についてきて、僕の絵を楽しんでくれた。
お別れの時に、みんながお金を出し合って、ペンを買ってきてくれて、“コレで絵を描いて”って（きっといってました）。
小生意気だったけど、みんな純粋でシャイで、でもすごく人懐っこくて可愛かった。
みんな小学生だったと思う、今はもう二十歳以上になってるんだろう。
みんな元気にしてるかな？大きな町に出た子も多いんだろうな。

イタリアで一番印象に残っている場所。
また、いつか遊びに行きたいです。
絵の中のクマさんみたいに。
だれか、“おかえり”っていってくれるかな？